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薬局薬剤師1〜3年生のみなさん、地域支援体制加算って知っていますか?何をしたら算定できますか?
やべー、ぜんぜん分かってないわ…どーしよ…
と思ったそこのあなた!
地域支援体制加算は薬局の収益に関わる大事な点数です。
この際しっかり勉強していきましょう〜!
※この記事の正確性には十分気をつけておりますが保証はできません。この記事に内容によるいかなる損害も責任を負いかねます。
地域支援体制加算って何?
地域支援体制加算とは、「地域支援に積極的に貢献するための体制整備を評価したもの」とされています。かかりつけ薬剤師や在宅の実績などに応じて算定でき、2022年の調剤報酬改定で4種類に分けられました。
地域支援体制加算1と2は調剤基本料1を算定している薬局が、地域支援体制加算3と4は調剤基本料1以外を算定している薬局が算定することができます。
調剤基本料についてはこちらの記事でかんたんに解説しています。
まだ読んでいない方は、こちらを先に読んだ方が分かりやすいと思います。
調剤基本料1を算定できない大手調剤には厳しい制度ですね…
また、特別調剤基本料を算定している薬局では減算になります。
令和5年4〜12月の特例措置について(令和5年4月追記)
最近の医薬品供給を踏まえて、令和5年4月〜12月まで特例措置として地域支援体制加算が引き上げとなっています。
後発医薬品調剤体制加算1または2を算定している薬局では+1点、後発医薬品調剤体制加算3を算定している薬局では+3点となります。
ただ、どの薬局でも自動的に引き上げとなるわけではなく、医薬品安定供給への取り組みが必要なようです。
・地域の保険医療機関または保険薬局(同一グループ以外)に対して在庫状況の共有、医薬品の融通等を行っている
・取り組みに関する事項を薬局の見やすい場所に掲示
後発医薬品調剤体制加算についてはこの記事を参照してください⇨後発医薬品調剤体制加算かんたん解説
かんたんに復習しておきましょう⇩
後発医薬品調剤体制加算1は80%以上、2は85%以上、3は90%以上の後発医薬品の置換率が必要になります。
地域支援体制加算とってない薬局でも供給には困ってるんですけどね。
後発だけじゃなくて先発も入らないし、この点数の付け方に何の根拠があるのか…
地域支援体制加算の基本構造
地域支援体制加算はどの種類でも基本構造は同じです。
どの種類の調剤基本料を算定していても達成するべき21項目と、調剤基本料の種類に応じて変わる条件があります。この両方を達成できれば地域支援体制加算の申請が可能になります。
まずは必ず達成すべき21項目を見ていきます。
必ず達成すべき21項目とは?
知っておいたほうがいいですが、項目が多いですのでさらっと流して見てもらえればOKです。
基本的に応需する処方箋の内容とは関係ないものばかりなので、薬局側の努力だけでクリアできます。
24時間調剤および在宅に対応
薬局の担当者の連絡先を患者に文書で通知(原則初回に)
24時間調剤および在宅の周知
薬歴の作成、薬歴に基づいた指導
開局時間
・平日は1日8時間以上開局
・土曜・日曜のどちらか一定時間の開局
・週45時間以上
管理薬剤師の要件
・保険薬剤師として薬局経験5年以上
・当該薬局に週32時間以上勤務
・当該薬局に1年以上在籍
在宅の届け出
在宅が可能な体制の整備
在宅を行う薬局であることの掲示
定期的な研修計画策定と実施
PMDAメディナビ登録
調剤された医薬品の情報提供体制構築
・ 一般名
・ 剤形
・ 規格
・ 内服薬にあっては製剤の特徴(普通製剤、腸溶性製剤、徐放性製剤等)
・ 緊急安全性情報、安全性速報
・ 医薬品・医療機器等安全性情報
・ 医薬品・医療機器等の回収情報
患者プライバシーや高齢者への配慮
(パーテーションや椅子の用意)
OTC販売
薬歴に基づいた情報提供
必要に応じて医療機関へのアクセス確保
地域住民の健康情報拠点としての役割
健康相談、健康教室を行っていることの周知
医療材料、衛生材料の供給
在宅療養の支援に係る医師や看護師に文書で情報提供
ケアマネージャー、介護福祉士、地域支援センターとの連携
プレアボイド事例報告
副作用報告に係る手順書の作成
集中率が85%以上の場合、後発品の割合が50%以上
(地域支援体制加算届出時の直近3ヶ月の実績)
調剤基本料に応じた条件とは?
ここからが地域支援体制加算の算定を目指す上で難しい所ですので、しっかり覚えておきましょう。
地域支援体制加算1
地域支援体制加算1は調剤基本料1の薬局が算定できる点数でしたね。
厚生労働省は調剤基本料1を算定している薬局には優しいので、条件も緩めです。
まずは必須の条件が3つあります。
麻薬の調剤「実績」や、かかりつけ薬剤師指導料の「実績」は不要です。免許取得や届け出をしていればOKです。
これらの必須条件に加えて、選択の条件があります。
服薬情報提供料はいわゆるトレーシングレポートを提出したときに算定できる点数です。
✓医療機関からの求めに応じて提出した場合
✓患者からの求めに応じて提出した場合、薬剤師が必要と判断して提出した場合
✓入院予定の患者さんについて医療機関からの求めに応じて提出した場合
といった場合に算定が可能です。
また多職種連携会議とは
✓地域ケア会議
✓在宅の担当者会議
✓退院時カンファレンス
が該当します。
一番難しそうなのは在宅の実績24回以上ですかね…
地域支援体制加算2
地域支援体制加算2は1よりも厳しい基準になっている分、点数も8点上がって47点になっています。
地域支援体制加算1の条件を満たした上で、次の表から3項目以上の達成が必要です。
重複投与・相互作用等防止加算は残薬調整も含めて良いんですかね…?ちょっと調べてもわからなかったのですが、ダメという情報もなかったので残薬調整でもOKだと思います。
地域支援体制加算3
地域支援体制加算3は調剤基本料1以外の薬局が算定できる点数でしたね。点数は17点です。
地域支援体制加算2は9項目のうち、3項目(どれでもOK)達成すればよかったのですが、地域支援体制加算3は項目の縛りがあります。
かかりつけ、在宅は必須で、その他の7項目からひとつ選択しなければなりません。また麻薬小売業者の免許を受けていることも必要です。
また、在宅に関しては「単一建物診療患者1人」という縛りがあります。(単一建物の数え方など本当にややこしいので、今回はしません…。施設在宅ではなく個人在宅をイメージしてもらえればと思います。)
こんだけ厳しくて17点って…
地域支援体制加算1との差がすごい。
地域支援体制加算4
地域支援体制加算4も調剤基本料1以外の薬局が算定できる点数です。点数は39点でしたね。
これまでの9項目のうち8項目以上を達成すれば算定できます。
薬局の営業時間的に日曜日も開ければ「夜間・休日」も算定できるのでしょうが、人手不足の薬局だと厳しいですねぇ…
地域支援体制加算4を算定している薬局にお勤めのフォロワーさんがいたら、ぜひクリアするために何をしたか教えてほしいです!
服用薬剤調整支援料とか、減薬の提案はするけどなかなか算定にまで結びつかないこともありますし。
おわりに
以上地域支援体制加算についてかんたんに基礎をまとめてみましたがいかがでしたか?
僕はあと1年ちょっとで薬局薬剤師5年目になるので、この条件をクリアできるように来年は準備を進めていこうと思います〜!
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