調剤報酬

【新人薬剤師向け】一包化加算(外来服薬支援料2)かんたん解説

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薬局薬剤師1〜3年生のみなさん、処方箋を見ただけで一包化の加算が取れるかどうかわかりますか?

メジェド

いや、レセコンが判断してくれるから別に…

と思ったそこのあなた!それはまずいですよ…

なぜなら、自分の給料がどこから発生しているのかを知ることはとても大事だからです。

この際しっかり勉強していきましょう〜!

※この記事の正確性は保証できません。この記事の内容によるいかなる損害も責任を負いかねます。

外来服薬支援料2とは

令和4年の調剤報酬改定から、一包化加算は「外来服薬支援料2」という名前に変わりました。


お堅い言葉で説明すると、

❶多種類の薬剤を投与されている患者又は自ら被包を開いて薬剤を服用することが困難な患者に対して

❷当該薬剤を処方した保険医に当該薬剤の治療上の必要性及び服薬管理に係る支援の必要性の了解を得た上で

❸2剤以上の内服薬又は1剤で3種類以上の内服薬の

❹服用時点ごとの一包化及び必要な服薬指導を行い、かつ、患者の服薬管理を支援した場合に、当該内服薬の投与日数に応じて算定する。

という加算になります。(覚えなくてOK)

また、算定できる点数は一包化した日数で変わります。
42日までは7日毎に34点、43日以上では日数に関わらず240点を算定できます。(保険調剤の場合)



新人薬剤師に覚えていてほしいところは❸の「2剤以上の内服薬または1剤で3種類以上の内服薬」という部分になります。
まずは「剤」の考え方を知りましょう!

「剤」の考え方

「2以上の内服薬または1で3種類以上の内服薬」とありますが、「」ってどういう数え方でしょうか?

処方箋の受付1回につき、服用時点が同一であるものを1剤とカウントします。

A錠 1日3錠
B錠 1日3錠
1日3回 毎食後 14日分

以下余白

⇧この処方では服用時点は「毎食後」のみなので、1剤とカウントします。

薬の種類は2種類なので、1剤2種類というカウントです。

A錠 1日3錠
1日3回 毎食後 14日分

B錠 1日1錠
1日1回 朝食後 14日分

以下余白

⇧この処方では服用時点は「毎食後」と「朝食後」なので、2剤とカウントします。

毎食後の中に朝食後も含まれていますが、毎食後と朝食後は別の剤とカウントすることになっています。

薬の種類は2種類なので、2剤2種類というカウントです。


外来服薬支援料2の基本的な考え方

では実際の処方の例を見ていきましょう。
(すべての処方例は一包化指示があり、一包化可能な薬剤と考えてください)

【処方❶】

A錠 1日1錠
B錠 1日1錠
Cカプセル 1日1カプセル
1日1回 朝食後 14日分

以下余白

図解するとこんな感じです。

服用時点は「朝食後」の1つだけなので1剤、薬は3種類なので「1剤で3種類以上」を満たし、外来服薬支援料2が算定可能です。

【処方❷】

A錠 1日1錠
B錠 1日1錠
1日1回 朝食後 14日分

以下余白

図解するとこんな感じです。

この場合は1剤2種類となり、「1剤で3種類以上」を満たさず算定できません。

【処方❸】

A錠 1日2錠
B錠 1日2錠
1日2回 朝夕食後 14日分

Cカプセル 1日1カプセル
1日1回 朝食後 14日分

以下余白

図解すると…

服用時点は「朝夕食後」と「朝食後」の2つなので「2剤以上」を満たし算定が可能です。

【処方❹】

A錠 1日1錠
Cカプセル 1日1カプセル
1日1回 朝食後 14日分

B錠 1日1錠
1日1回 夕食後 14日分

以下余白

図解するとこんな感じです

服用時点は「朝食後」と「夕食後」の2つなので「2剤以上」を満たしますが、算定できません


2剤以上を理由に加算を算定するときは、それぞれの剤で服用時点の重なりが必要です。

「朝夕食後」と「朝食後」 ⇨ 朝食後で服用時点の重なりがある

「朝食後」と「夕食後」⇨それぞれの服用時点で重なりがない

ややこしいわ。



基本的な考え方はこれだけ知っておけば大丈夫です。

こんなときは算定できる?

【処方❺】
ニフェジピンCR錠40mg 1日2錠
1日2回 朝夕食後 14日分

プレガバリンカプセル75mg 1日1カプセル
1日1回 朝食後 14日分

プレガバリンカプセル25mg 1日1カプセル
1日1回 夕食後 14日分

以下余白

朝はしびれが強いけど、夕方は落ち着いているという人であれば、プレガバリンを朝多めに、夕少なめに服用することありますよね。
このときは算定できるでしょうか?

普通に数えたら3剤3種類…


まぁわざわざこんなふうに書くっていうことは算定できないんですけどね。

同じ成分で規格違いや剤形違いの場合は、1種類の薬として扱います。


つまりプレガバリンは「朝夕食後」の薬としてみなされるため、この処方全体のカウントは「1剤2種類」となり加算は算定できません。
レセコンで入力するときは、こんな感じで入力します⇩

【処方❺】入力例
ニフェジピンCR錠40mg 1日2錠
1日2回 朝夕食後 14日分

プレガバリンカプセル75mg 1日1カプセル(1-0)
プレガバリンカプセル25mg 1日1カプセル(0-1)
1日2回 朝夕食後 14日分

以下余白

「不均等」って言ったりするね。
(0−0)は(朝-夕)を表しているよ。

【処方❻】

イコサペント酸エチルカプセル300mg 1日3カプセル
1日3回 毎食直後 14日分

メトホルミン塩酸塩錠250mgMT 1日3錠
メコバラミン錠500μg 1日3錠
1日3回 毎食後 14日分

以下余白

イコサペント酸エチルは吸収に胆汁酸が必要なため、食直後の服用が必要です。
このときは算定できるでしょうか?

「食直後」と「食後」で服用時点の重なりはないから、2剤以上だけど算定できない…?

この場合は算定できます。

「食後」と「食直後」は同じ剤として考えます。(「食前」と「食直前」も同様です)


つまり1剤3種類として考えられるため算定は可能になります。

こんな処方きたら疑義照会して全部食直後に変えてもらうけどね。作るの大変だし。

おわりに

外来服薬支援料2について理解できましたか?
新人薬剤師の皆さんはぜひ覚えておいてくださいね。



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